『読売新聞』に「ひがしまち街角広場」がオープンするきっかけになった建設省(現・国土交通省)の「歩いて暮らせる街づくり事業」についての記事が掲載されています。
団地内にカフェ、屋台・・・ 豊中・千里ニュータウン
団地の中に屋台やカフェを開き、学校の空き教室を活用してイベントを——。千里ニュータウンの一角、豊中市新千里東町の住民が、歩行者に優しい街づくりに向けた“実験”を新年度から始める。街ができてから三十年以上が経過し、住民の高齢化が進む中、若い世代も楽しく暮らせる〈新世紀のニュータウン〉をめざす。
新千里東町は北大阪急行千里中央駅前に広がり、約キロ四方に約六千八百人が暮らす。昭和四十年代ごろから建てられた共同住宅約百棟が立ち並ぶが、古くから生活する住民が多く、19%が六十五歳以上。団地の老朽化とともに、地域を担う次の世代の若者が少ないことが深刻な問題になっている。
昨年三月、同町は建設省(現・国土交通省)の「歩いて暮らせる街づくり構想」で、府内では唯一のモデル地区になった。計画を立てる前に住民にアンケートをしたところ、「共同住宅ばかりで街並みが寂しい」「緑が多い反面、防犯上、危険な場所もある」などを指摘する声があがった。
自治会や公民館などが「調査検討委員会」をつくり、学者の協力も仰いでどうすれば活気のある街並みを再生できるのか」と議論。まずはやりたいことをやってみようと、実験の実施を決めた。
街並みに屋台やオープンカフェを開くほか、寂しい遊歩道にパラソルを並べてだれもが憩える空間を作る。
また、学校の空き教室で、熟練した技術を持った高齢者が児童、生徒に伝承するほか、ショッピングセンターの空きスペース活用も考える。住民の意気込みに、市も新年度予算案で百八十万円の「実験費」を計上、支援する。
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※「歩いて楽しい街 住民自ら“実験”」・『読売新聞』2001年3月5日